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玉川小学校・校区紹介
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秋祭りの道行き |
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お 神 楽 |
五社神社の例祭である玉野の秋祭りは、10月15日前の日曜日(昔は10月19日)に行われます。かっては湯立て・馬の塔(おまんと)・棒の手が奉納されたそうですが、湯立ては明治以降に姿を消し、今は行われていません。馬の塔(オマント)・棒の手も戦後の一時期中断されていましたが、近年復活されました。また、近年は玉野鉄砲隊による火縄銃の空撃ちが奉納されます。
祭りは、昼頃から鳥居前の農道で鉄砲隊の空撃ちが始まり、五所神社で神事が行われます。これを合図に、道行きに参加する人たちが農村婦人の家前の広場に集まってきます。午後1時頃、準備が整うと、杖を持った年行司の先導で道行きの行列が神社に向かって出発します。
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警 固 隊 |
行列の主役は子供たちで、「玉川(村)字玉野」、「玉野郷土芸能保存会」の幟(のぼり)を先頭に、子供御輿(みこし)、女子のお神楽、男子の棒の手が続きます。行列が鳥居前に着く頃には鉄砲隊も撃つのを止め、行列に加わります。境内では、午後1時半頃から保存会の色鮮やかな幕を張り巡らした広場で、町内のたくさんの人たちが見守る中、棒の手が奉納されます。
境内での奉納が終わると、婦人の家まで歩いて帰った後、車で定光寺へ行き、水神様に棒の手を奉納します。近年は、千歳楼(ちとせろう)でも一般向けに披露しているそうです。すべてを終わって神社へ帰る頃には夕暮れ時となり、子供たちは弁当をいただいて家路につきます。
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お神楽の練習
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○お神楽の練習
お神楽は、昔は、長男以外はせっかく練習をしても外へ出てしまうというので長男しか参加しませんでしたが、近年は小学校高学年の女子が中心になって吹いています。笛を吹く子どもたちは夏休みとお祭りの前に公民館や農村婦人の家に集まって、保存会の人たちの指導で1週間くらいずつ練習します。道行きの笛は天王祭りのお囃子(はやし)の笛と内容が少し違い、太鼓もお祭り用に替わります。
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棒の手の奉納 |
○棒の手
玉野の棒の手は神影(しんかげ)流で、刀・槍・鎌を使います。型は「小手割り」・「面(すこ)割り」・「中止眼」(かまえ)・「棒々」(けんか棒)・「刀」・「槍」・「鎌」・「槍と刀」(槍と傘ではじまり、途中で槍と刀に変わる)などがあり、昔から変わりません。
秋祭りでは、保存会の大人たちに混じって小・中学生の男子も棒の手を演じます。誰でも参加できますが、呼吸が合わないとけがをするので、新しく入った人は1週間くらいの練習がいります。
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玉野鉄砲隊 |
○玉野鉄砲隊
玉野の秋祭りでは、春日井市でただ一つ残っている火縄銃(ひなわじゅう)鉄砲隊の空撃ち(からうち)が見られます。元々は棒の手とともに道行きの警固隊(けいごたい)の一部でしたが、馬の塔が出なくなったので行列には加わらず、行列の出る頃に鳥居前の農道で「ドーン」、「ドーン」と威勢(いせい)よく撃ち鳴らすようになりました。
火縄銃は明治のはじめ頃に他所から買い入れたものらしく、11丁あり、保存会と厄年(やくどし)の人たちが撃ちます。一発は計量カップ1杯分で約9グラム(小さなマッチ箱1杯分くらい)のごま粒大の黒色火薬を筒に詰め、口火には粉の火薬を使います。1日のお祭りで使う火薬の量は、以前は
10sくらいでしたが、現在は6sくらいだそうです。火縄に火をつけて火口に点火すれば簡単に撃てますが、かまえ方が悪かったり撃ち方を間違えるとやけどやけがをするので、撃つ前に保存会の人たちから念入りな指導があります。